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胃・大腸内視鏡検査について

【 内視鏡検査 】

■ 苦痛のない内視鏡を目指して
一般に内視鏡は最もつらい検査のひとつと考えられています。しかしそれは必ずしも真実ではありません。新しい検査機器で、方法を工夫して、熟練した技術により苦痛は少なくできます。胃ガンは従来、悪性疾患のなかで日本人の死因の第一位を占めていました。最近は大腸ガンの増加が著しいです。
私が病院に勤務していましたころ、腹痛や便通異常(便秘や下痢)があるのに検査を苦しいと考え受けたくないために放置して、病状が進行して初めて病院を受診する方を大勢経験しました。
このような経験から当院では内視鏡検査を苦痛少なく、しかも安全に、より気軽に受けていただけるように努力しております。



【1】食道・胃・十二指腸の内視鏡検査
この内視鏡検査の苦痛はなんといっても、のどをスコープが通過する時の苦しみです。時に太い鉄棒をねじ込まれるような感覚を覚えます。最近はこういった苦痛を和らげるために積極的に注射(鎮静麻酔薬)をするところも多いようです。

■ 麻酔注射の功罪
確かに検査中のみを考えれば注射は苦痛緩和に役立っていると思います。しかし適度な麻酔の深さ(目がトロッとした感じで、呼びかけられれば返事が出来るくらい。)になるように注射の量を調整するのは難しく、個人差も大きいため効き目が悪かったり、逆に利き過ぎてしまうことがあります。内視鏡検査で意識が全く無くなるのは効きすぎです。血圧低下や呼吸制御が起こる危険性があります。また、検査が終わって麻酔から覚めても薬の効果は半日くらい続いており、頭がすっきりしなかったり仮に自覚がなくても注意力が落ち、作業能力が低下していることがあり車の運転や仕事の集中は難しいことがあります。

■ 極細内視鏡スコープの有用性
当院ではオリンパス社製の先端5mm(従来のスコープの太さはおよそ9〜10mmです。)の内視鏡スコープ(写真)を導入しています。日本人は胃ガンなど消化管の病気に罹ることが多く、最も信頼の置ける内視鏡検査をもっと心電図検査くらいに気軽に受けられるようにする必要があると思います。また麻酔薬をなるべく注射せず、簡便で安全性を高め苦痛少なく内視鏡検査を受けていただくためにこの極細スコープはたいへん役立っていると思います。
朝食を抜いて来院されますと胃内視鏡検査は随時可能です。



【2】大腸の内視鏡検査

■ 大腸ガン検診について
日本人の食生活の変化により大腸ガンは年々増加しています。検診で行われている便検査は簡便ですが、早期ガンはもとより進行ガンでも陽性にならないことがあり、専門家の多くは便検査の効果に疑問を持っています。またレントゲン検査(大腸透視)も早期ガンの診断はしばしば困難で放射線被爆の問題があります。

■ 大腸内視鏡検査
ガンの診断をするのにもっとも信頼のおける検査方法です。早期ガンを確実にみつけ内視鏡的粘膜切除や、ガンの‘芽’となるポリープ切除などの治療を同時に行うことが出来ます。でも大切な検査なのに大腸内視鏡検査は一般に苦しい検査と考えられています。それは柔らかい腸管に硬い内視鏡を無理に押し込んで、伸展させて通過させるために起こる痛みによるものです。この痛みは時に「お腹が破れるほど」と表現される方がいるほどです。この苦しさは術者の技術に大きく左右されます。また痛みを和らげるために麻酔薬の注射に頼りすぎると痛みの感覚が鈍くなり、腸に穴が開いたりする合併症の危険性が高まります。当院ではスコープの硬さを変えることが出来る内視鏡を導入して(硬さを調整して腸の曲がりやつっぱりを少なくします)苦痛の少ない内視鏡挿入技術で患者さんの負担を小さくしています。

次のような症状のある方は
一度大腸内視鏡検査をお勧めします。


肛門から出血、あるいは便に血が付着することがある。痔と思い込む
のは危険です。直腸ガンがみつかることが少なくありません。
便通異常(便秘や下痢)がありよくならない、
あるいはひどくなる傾向がある。
お腹に硬いものを触れる。
腹痛がよくある。
原因不明の貧血がある。
家系に大腸ガンになった人がいる。

それ以外に40歳を過ぎた方は無症状でも一度検査をお勧めします。
※なお、大腸内視鏡検査は予約が必要です。
前日から下剤を飲んでいただき腸の中を
きれいにする必要がありますので前もってご連絡ください。


 ▼症例紹介


▲逆流性食道炎
●胃食道逆流症(逆流性食道炎)
食道から胃につながる部分(胃酸の逆流を防ぐ「弁」の働きをしています)の機能低下により酸性の胃液が食道に逆流して炎症を起こします。症状は胸やけ、酸っぱい水がこみあげてくる、つかえ感の他、胸の痛みなどがあり心臓病とまきらわしいことがあります。またのどの痛みや慢性の咳、喘息など呼吸器疾患の原因となることもあります。




▲胃潰瘍
●胃十二指腸潰瘍
酸やペプシンによって壁に傷ができた状態です。傷が深いと壁に穴があき、腹膜炎を起こして手術が必要になる場合もあります。
それではなぜ潰瘍ができるのでしょうか?現在ではその最大の原因はヘリコバクター・ピロリ菌の感染であると考えられています。そのほかの原因として痛み止めなどの薬によるもののほか、タバコやストレスが関係します。




▲早期胃癌
●胃ガン
早期のものは症状がないため、
内視鏡による定期検診をおススメします。




▲迅速ウレアーゼ
 テスト
●迅速ウレアーゼテスト
ピロリ菌とは胃酸を中和して自分を守ることができ、胃の粘膜に住みついて胃炎や胃潰瘍など人にいろいろ障害をひきおこします。内視鏡検査の時に胃の粘膜を採取して試薬の入った容器に入れ、ピンク色に変わったらピロリ菌陽性と判定します。
ピロリ菌は胃十二指腸の原因であることは間違いありませんが、胃ガンとの関連も強く示唆されています。
その他、鉄欠乏性貧血リンパ腫慢性蕁麻疹片頭痛などの疾患との関連もいわれています。



●大腸ポリープ

小さいものは必ずしも切除する必要はありませんが、大きくなるにつれガン化する可能性が高くなるため治療の対象となります。多くのポリープは日帰りで切除できます。内視鏡の先端から専用の器具を出して電気で焼き切ります。
痛みはありません。


▲大腸ポリープ

▲粘膜下に注射後

▲ポリープ切除後

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